「世界で働きたい!でも、なにから始めればいいか分からない…」
そんな声に応えるべく、ナスタミでは今、世界で活躍している医療者が語る世界でのあれこれを記事にしています。今回お話を聞いたのは、現在パキスタンで母子保健のプロジェクトに関わるじゅんこさん。
世界が舞台の助産師!パキスタンで働くじゅんこさんにリアルを聞いてみた!
やると決めたらやる!行くと決めたら行ってみる!あっという間に国境を越え、スリランカ、ベナン、ザンビア、ガーナ、そして今はパキスタン…。
「その行動力はどこから?」「なぜそんなところに?」と誰もが聞きたくなるじゅんこさんの人生をナスタミ代表のタイチロが深掘るインタビューを実施。
ゆるっと楽しく、でも熱い!芯の通ったじゅんこ節には参考になるアイデアがいっぱい。リズミカルな対話から生み出される母子保健の世界を存分にお楽しみください。

ーさっそくだけど、いまどこで、何してるの?(タイチロ)
パキスタンにあるJICA(国際協力機構)の事務所で働いてます。
JICAはパキスタンに対してODA(政府開発援助:Official Development Assistance)を通してさまざまなニ国間援助をしていて、私は特に保健分野で展開されているプロジェクトをマネジメントしています。
現在は病院建設や地域の保健・栄養サービス改善などのプロジェクトが多々あります。
プロジェクトの進捗監理をしたり、プロジェクトチームからの報告に目を通してアドバイスしたり、現地の情報を東京のJICA本部に伝えたりもしています。
保健省レベルの人との交渉や意見交換も行います。また、国の方針やデータをもとに、次にどんな支援ができるかを考えたり、現地機関や他の国際機関と連携して、取り組みを広げる方法を模索したりもしています。パキスタン全体の保健・医療をどう良くできるかを考える仕事ですね。
ーうーん、わかるんだけど、なんだが難しそうな仕事だね。たとえば、じゅんこさんの仕事を小学生に説明するとしたら?
小学生かー。そうだねー、日本って、母子保健に限らず保健分野全体でいろんな歴史と成功事例があるんですよ。特に母子保健に関しては、いいモデルがたくさんあって。
それを活かして、日本の資金や技術を使いながら、他の国の状況をどうやって良くしていけるか——そこを考えるのが私の仕事の一つです、って感じかな。
小学生っていっても、コナン君だったら絶対理解できると思うけど(笑)!!
ー笑。げん太君は、今のでしっかり理解できたはず!!さすが、わかりやすい。
ーそもそも、なんで母子保健に興味をもったの?
高校2年くらいまでは、宇宙物理とか関心があったんです。医療、特に看護なんて全然考えてなくて。
でも、テレビでたまたま中村哲先生(※)のアフガニスタンでの活動を見たんですよ。その後も新聞などでも哲先生の記事を見かけて…
(※中村哲医師:ペシャワール会総院長。アフガニスタンの活動に長年従事し、平和医療に大きく貢献した医師。)
哲先生って、お医者さんなのに、水や食べ物、つまり「人間の基本的ニーズ」に向き合っていて、衣食住が整えば人って本当は守られるはずだ、って。それをまさに体現している人だなって思ったんです。
医者になるのは自分にはちょっと違うかなと思ったけど、あのときに初めて「自分がいま日本で享受しているこの生活や医療へのアクセスって、当たり前じゃないんだ」って思いました。
そこからいろいろ調べていく中で、当時はちょうどMDGs(ミレニアム開発目標)の時代で、妊産婦や新生児の死亡率を減らすことが世界の大きなテーマになっていたんです。
「母子保健って、今まさに世界から必要とされている分野なんだー」と知って、強く惹かれました。
やっぱり中村哲先生の影響が大きくて、「世界の大変な場所で母子保健に関わりたい」っていう思いが強くなった。
だから「助産師になる!」って決めてたんですけど、助産師になるには看護師資格が必要ということも判明し…大学で「いやいや、その前に看護師資格が必要ですよ」って言われて…当時はそれすら知らなかったんですよね(笑)。
ーいつから国際に興味を持つようになったの?と聞こうと思っていたけど、哲先生にインスパイアを受けて、「国際x母子保健」というじゅんこさんの活動したいフィールドがあっての、助産師への道だったんだね。
そう。目的があって、それになるにはどうしたらいいんだろう、って考えてた。
ーそこから、日本国内でどんな働き方をしたの?
国内では、新卒で市民病院に入ったんです。産科希望で採用されたんですが、私が入った病院は「1年目は成人看護を経験してください」という方針があって、最初は婦人科・消化器内科の混合病棟で働きました。
2年目からは産科に異動して、助産の現場で3年ほど勤務しました。
でも、入職した時から「3年で辞めて海外に行きます!」って言える人には公言してたと思う(笑)。
ー尖ってるな〜(笑)
尖ってるかなー。自分の中では自然な流れだったけど。
病院で働いていると、どうしても「病院に来た人・来られる人」「その状態(病気)になった人、妊娠してお産する人」にしか関われないんですよね。それがずっと疑問だった。
もっと予防とか、そもそもその人らしく健康に生きるためには?というところに関わりたいなって思い始めたんです。
それで“ウェルビーイング”っていう広い視点に興味が出てきて、今でもその考え方は続いています。
もちろん、1つのプロジェクトに深く関わるのもおもしろいけど、それ以上に「その国の課題は何か」「この国の政策はどうなっているのか」「それをどう達成するか」とか、人々の行動や生活を含めて、もっと全体を見ながら考えたいっていう気持ちが強くなったんです。
個人に寄り添うことももちろん大切。それと同じくらい大事だと思ったのが、より大きな枠組みの中で「どうすればその人たちの生活や人生を良くできるか」を模索したい。
そう思ったのがきっかけで、最初は興味のあった国際NGOの国境なき医師団(以後MSF)よりも、JICA海外協力隊に参加する方が合っているように思ったんです。
MSFって、どうしても紛争地とか緊急性の高い現場のイメージが強くて。
それも大事だし、インスパイアされた哲先生は大変なところで働いていたからそういう場所も興味はあったけど、私はもっと“普通の暮らしをしている人たち”の健康や生活を支えることに惹かれたんです。
で、その「地域保健活動」なるものに携わってみたい、でも場所はやっぱり日本じゃなくて、海外(特にいわゆる低・中所得国)に出たいって思ったんですよね。
ー3年て宣言していたのは、何か理由があったの?
病院って、もちろん学ぶことは尽きないし、何年でも働ける場所。でも、どこかで区切りをつけて、次に進まないとずっとそこにいちゃうなと思って。
で、自分の関心が病院の枠を超えた“公衆衛生”の方向に向いた、そのタイミングで次のステップに飛び出すことを決めたんです。
ー区切りをつけて進む。なんかじゅんこさんの生き方そのものって感じがするな。じゅんこさんの話を聞いてると、その人がそこでどう生きるか、人と成りに興味がある感じだね。
文化人類学とかすごい興味ある!
ーあー俺も!
例えば、、、○×▽….
ーわかる!俺も!○◇×△△…
(脱線した話が盛り上がりすぎてしばらく収集が付きませんでした…)
ーーオホン…話は尽きないけど、仕切り直して国際の舞台に出た話を聞かせてほしい!国内の病院キャリアを終えてから、JICA海外協力隊に参加するのをまちきれなかったじゅんこさんは、ボランティア団体の活動に参加するために1か月スリランカに行くんだよねw
今行きたい―――!ってなって。やっぱりそのタイミングで行かないと!!
次回は、いよいよ!世界の現場に足を踏み入れた。じゅんこ秘話。
初めてのスリランカ、そして、2人のオーストリア人との出会いがじゅんこさんを変えた!?
「私、まだスタートラインにも立ってない…」
人生のターニングポイントの話。JICA海外協力隊でのリアルなどなど、盛りだくさん!お楽しみに!
【第2部】「世界を舞台に母子保健」~初めての海外への挑戦!~
おわりに
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第70回 国際協力の話題は尽きません。経験のシェアって楽しいですよね。ゲスト:じゅんこさん – ナスタミラジオ | Podcast on Spotify
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「海外で働いてみたいけど、どこから始めれば?」というあなたのきっかけになるはず!
「国境を超えて、つながる医療」ー 一緒に実現して行きましょう。
ナスタミ✈は、これからも国際看護に関わるみなさんを応援していきます!!